世界的に経済の成熟化や同時不況が進み、その中で競争力を失いつつある日本。さらに少子高齢化をベースに、この先の厳しさが増すという印象は万人の認めるところだろう。
消費は停滞し、その結果企業業績も伸びず、給与などの支払いに波及し、さらに消費を減退させている。絵に描いたような悪循環だ。
そうなると消費はますます”身の丈”に合ったものになる。それが常態化しつつあり、高価な貴金属や車やブランドの服などにお金を落としているのは、それらを若い頃に浴してきた中高年世代だけだ。世代が交代すれば、早晩多くの人が”身の丈消費”を美徳とするようになるだろう。つまり、「消費のスリム化=新しい価値」となりつつある。ミニマリストのような考え方はお金がない人の指標ではなく、ひとつの信条であり哲学なのだ。
そんな環境下、消費者の誰しもが求めるのは、ファンダメンタルなところでの充足感だろう。物資の贅沢さではなく、心の豊かさである。すなわし「食べる」「眠る」「健康」「家族・友人」「ライフワーク」などに、より時間と資金と満足度獲得のための投資が向けられることになる。
そこで「食」である。
下のグラフはバレンタインデーがある2月のチョコレートの支出推移である。並べて示した折れ線グラフは平均給与の推移。給与は2009年にかなり落ち込み、その後小さな上限を繰り返している。にもかかわらず、チョコレートへの支出の推移は増え続けている。
参考として、ミニ・レポートをご一読いただければと思います。
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